囲碁の鉄人、三局目 ~あれ、5の5は・・・~

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4月某日。

そもそも、なぜ僕は5の5しか打たないのか。
「中央重視のスタイルだから」「得意だから」
というだけでは語りきれない。
別に、5の5以外にも良い作戦はたくさんあるのだから。

それはただただ、「愛着」というものに尽きると思う。

囲碁はただ勝負をつけるゲームじゃなくて、
碁盤の上に自分の時間を流し込んで
碁盤の上でその時間、生きるということだ。
その時間が充実するか、しないかが
最も重大な問題なのである。

だから、人によっては、最初の数手に
異様にも見えるようなこだわりを持つことがある。
たとえば、いぜんの武宮正樹九段が三連星、
そうでなくても絶対に星から始めていたように。
最初の一手がどこが最善かは知らないけれど、
一局の雰囲気を大きく決めるのは確からしい。


5の5愛については、またおいおいお話するとして

自分の三局目を迎えた。
全体の局数で言えば15戦目
50まではまだまだ遠い。

棋譜はこちらです。

白1はとりあえずここに打つべしと
憲法で決まっている。
しかし今回のWさん、
すぐに黒2と、5の5のところに入ってこられた。

囲碁は、はしっこを陣地にするのが良いといわれる。
しかし「5の5」は、はしっこを陣地にする気持ちは
あんまりない打ち方である。
右下の隅っこをどんどん、黒の陣地にされたけれど
白の気持ちとしては、うれしい限りだと思う。
そのぶん、白のカベができたので
他の広いところで、良い感じに
打っていければよろしい。
左下、白13から黒の一個を攻めていった。

・・・ふう、左下おわった。
さて、左上のすみっこが空いているから
お先に失礼っす

watisan1.png









・・・・!?




どう見ても小目です、本当にありがとうございました

そう、途中からほかの鉄人に代わってもらったんです。
嘘です。


5の5が義務なのは、最初の一手目だけなんです。
今回は、左下のほうの白くん達を
おおきな陣地にしたかったので、
ここの「小目」がよかろうと
判断いたしました。

watisan2.png

これなら「5の5」ですが
ちょっと打ちにくいです。
ネタとして打つのはありだけど
真剣勝負なんで・・・

watisan3.png

左上、黒2のところに入られてみましょう。
実戦の流れと見比べていただくと
陣地の大きさ、だいぶ違うでしょう。

これ、囲碁の言葉でいうと
「厚みに近寄るな」です。
左下の白くん達はもう健康だから、
あんまり世話をやきすぎず、
ちかよりすぎないで、大きく
陣地を広げましょうと
そういう教えです。


この小目のおかげで、
白の陣地が巨大になって
今回も勝つことができた。
Wさん、ありがとうございました!

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明日13時から急所の45局目

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こんばんは、囲碁の鉄人の関です。

五〇連勝を目指すこの企画ですが、
明日13時から私、対局でして
それが45戦目です。

うう、胃が痛い・・・(ToT)
ここを勝てば、12月11日(日)の「5人一斉対局日」
50戦全勝、100万円の望みをつなぐことができます。

ぜんぶそうですが、負けられないところです。
ぜひ見に来てくださいな(*^_^*)
今日は詰め碁づけになります!

囲碁の鉄人、二局目 ~六段ってこわい~


囲碁サロン渋谷「囲碁の鉄人」


3月某日。
2月から始まった「囲碁の鉄人」、
5人が月一回ずつ対局する。
ひとまず最初の月を5連勝で終えることができた。
ここで負けたら、企画倒れも甚だしい。。。笑

なので、この企画は緊張がはんぱない。
対局の10日くらいまえから
心がそわそわしてしまう。

ほかの人がどうかは分からないけれど、
僕にとって囲碁はただのゲームではなくて、
恐怖を引き起こす存在でもある。

負けたらどうしよう、
変な手を打ったらどうしよう。

もちろん、それ以上の喜びを貰えるから
さいわい、いままで続いているけれど。

この企画、僕がもうひとつ怖いのが
相手のかたがたの段位。
六段、六段、五段、七段、七段、七段・・・
みたいな感じで凄い段の人が次々と
15路盤二子局で、僕の前にあらわれる。
勝負できるのは知っていつつも・・・

昔からの悪い癖があって、
自分より強い人というのがちょっと苦手だ。
がむしゃらに立ち向かう、って感じではなく
子供の頃から、縮こまりながら
頑張って打っていた。
それでもなんとか強くなれた。
いまはだいぶ平気になったけれど
たまにそんな気持ちになる。
もっと気楽にできないものか。


二局目のお相手、Tさんも六段。
ほかのところで僕がお教えしている
生徒さんの弟さんだそう。
囲碁界はせまいね。


こちら第二局の棋譜です。


右下のほうで、かなりうまくいった。
白1の「5の5」に黒を誘い込んで
自分の数が多いところでケンカできたので
うまくいきやすい。
このあたりはテンション高く
打てていたと思う。

でも、ちょっとうまくいっても
勝つまではまだまだ遠い。

tomiokasan.png

下辺のほうに、
黒1,3でどんどん出てきたのが
僕にとっていやな手だった。
中央は白の陣地になりそうだけど、
15路盤は狭くて狭くて
それだけじゃ勝てなさそう。
下辺が白でなく黒の陣地になって
これは焦った。

「どんどん稼いじゃうよ~」
Tさんめっちゃノリノリだった。

というわけで、陣地を調達するため・・・

tomiokasan2.png

上のほうに突入して陣地を作った。
下辺の黒よりも、大きな陣地になったので
これでだんだん、良い雰囲気になったと思う。

最後は、上辺と中央が良い陣地になって
白の20目勝ち。


なかなか追いつけなくて
すごい怖い対局だった。
でも、勝ったときの達成感がすごかった。

Tさん、ありがとうございました!

囲碁の鉄人、一局目 ~はじまりはいつも酒~

囲碁の鉄人のページです。

鉄人
※黒から始めて囲碁を打てます。コミ六目半でちょうどよい勝負です。

「囲碁の鉄人」は団体戦である。

5人でおよそ1年をかけ、50局を戦う。
ひとり10戦して、全員が全勝して
50連勝すれば、われわれチームに賞金100万円。
団体戦というのは、
3人やら5人やら15人やら、複数人でチームを組んで
たとえば5人対5人なら、3勝以上したほうのチームが勝ち
というものである。

囲碁は黒と白、自分と相手、勝ちと負け、一対一の二元論なのだが
団体戦はなんか違う。

自分の勝ち負けがチームにゴツンと響いたり、
あるいは自分が頑張って勝ってもチームは負けちゃったりして
なんだか、ただの囲碁じゃないような気がする。
なんといっても、隣に運命共同体がいて
一緒に戦ってるな、って感じがするのは
わくわくする。
大学のときは、個人戦そっちのけで
関東リーグに集中したのも良い思い出だ。

でも、囲碁の鉄人の恐ろしいところは
隣に仲間がいない、ということである。
みんな仕事をしているし、局数も多いので
個人個人で日程を合わせ、
ひとり渋谷に赴き、戦うことになる。
それでも、一敗でもするとチームに迷惑がかかるので
「チーム」という存在だけは、となりにずしんと座っている。
絶対に勝たねばならぬ。


対局がスタートする、何週間か前だったと思う。
鉄人の5人と、対戦相手のかたがたの
顔合わせ飲み会を、席亭さんが開いてくださった。

和やかな雰囲気の飲み会だったけれど、
わがチーム5人、そして相手のかたがたも5人、横並びに座ったので
おお、団体戦っぽい!
って思ってテンションが上がってきた。


いや、このテンションは1杯目のビールのせいだろうか。

目の前のおじさんが、僕のグラスが空いたのを見逃さず
「兄ちゃん、もっと飲め、いけるんだろ」と
紹興酒を僕に注いだ。
このおじさん、いかにも飲みそうな顔をしている。
隣に座った井場鉄人も「いや~関は飲めますよ」みたいなことを
言っていた気がする。
そう、僕は酒が大好きだ。
囲碁のことをたくさん語り合い、
楽しい宴会になった。


囲碁の鉄人、僕の第1戦目は
そのおっちゃん、Mさんだった。
奇しくも両チームのアルコール担当が
相まみえることとなったのだ。


こちら棋譜です。


「5の5哲学者」なもので
今シリーズはすべて、右下隅5の5から始めることにした。
普段から5の5しか使っていないし、
それ以外の打ち方では、愛着というのが薄く
魂がこもらない気がする。

5の5は広さが必要である。
普通はもっと、はしっこに近い位置に置いて
陣地にしやすいはしっこを、しっかり陣地にするのだが
5番目の線くらいになると、はしっこがあんまり
陣地にならないもので、
そのぶん中央に向かって大きく広げるような
イメージで打たないといけない。

なので、とりあえず白7まで広くしてみた。
そしたら黒は入ってくるから、
それにパンチしていく作戦である。

右下で黒さんが、ちいちゃくなってくれたので
ここはいちおう成功。
あとは碁盤のいたるところに
白の陣地の種をまいていくわけだが・・・

途中で気づいた。
ちょっとやそっとじゃ逆転できないことに。
碁盤が狭いと、たったの「二子局」でも
ずいぶんでっかいハンデになるみたいだ。

ちょっと思い切った手をやんなきゃいけない。

Mさん

ということで、「やっちゃえ!!」って感じで
白2とつけてみた。
いま黒1で黒が陣地を作ったところ、
即座にそれを収奪する、極悪非道の手である。
生徒さんも見に来てくださっていたのに、
こんな悪いところを見せるなんて・・・。

その反動で左辺の白が取られそうになるものの
中押し勝ちとなりました。危なかった。

終わった後、Mさんに飲みに連れて行ってもらった。
また中華料理屋さんで、紹興酒がおいしかった。
「囲碁は楽しくできりゃいいんだよ、それが最高だ」と
繰り返し繰り返し、語っておられたのをよく覚えている。


こんな感じで、一戦一戦
振り返っていこうと思います。
長くなりましたが、お読みいただいて
ありがとうございます。
10月10日、「囲碁の鉄人祭」ぜひ遊びにきてください(*^_^*)

囲碁の鉄人を全局解説しようと思う。

こんにちは。囲碁の鉄人の関です。

15年囲碁ばかりやってきたわたしですが、今年は囲碁の鉄人と呼ばれることになりまして

囲碁の鉄人とは・・・
http://igo-club.net/events/tetsujin
「囲碁サロン渋谷」にて。
アマ強豪5人の「鉄人」チームと
囲碁サロン渋谷で日々腕を磨く「武宮会」の有段者チームが
「15路盤」で計50連戦し、鉄人が50連勝を目指す

という棋戦になっております。
5人で50戦なので、ひとり10戦
わたしは10連勝を目指すわけですが
15路盤で二子局というのが、非常にぎりぎりの勝負で
毎回ひやひやしながら勝負しております。
お金もかかってるし(*^_^*)
9月が終わって、40連勝まできているので
あと10局、全部勝てば成功!!

15路盤、なかなか独特な広さで
19路で打っているような「広いな~」って感覚もありつつ
でも実際打ってみると、13路みたいにさくっと終わる感じもしつつ
囲碁に新しい時間が導入されたような感じがしています。

しかも私

五ノ5哲学者

というキャラにしましたので
「5の5」を打つ義務が発生しました笑

普段から5の5しかやらないけれど、
碁盤が狭い、しかも二子局
ちょっと普通じゃないです。

このブログで、自分が打った分の碁を
このさきコメントしていこうと思いますので
そこで、対局時の心理とか、5の5のこととかをご紹介できるはずです。


「鉄人」。
プロ棋士ではない私たちが囲碁を打って
勝負を生み出して、見てもらうというのは
なかなか不思議な感じがしていますが
アマチュアだからこそ生み出せる価値というのを、
少なくともわたしは追求できればいいなと思います。

5の5と哲学と芸術担当だと思ってるので
もうすでに囲碁界に前例がなさそうな立ち位置に
たてているようなw


さて、そんな鉄人のみなさんが
イベントをやります。

10月10日・囲碁の鉄人祭

なんと「祭」です。
祭りだから、お酒が飲めます。
気になるのは、僕も飲んでいいのかというところです。

わたしが描いた「ここから囲碁するアート」も
いくつか公開いたします(*^_^*)
名前の通り、アートから囲碁打てますよ

楽しく囲碁に触れられる会にしますので
ぜひみなさん、おこしください

それではまた!